4月3日午前8時頃、JR品川駅(東京都港区)の横須賀線ホームから男性が転落し、進入してきた電車にはねられ、搬送先の病院で死亡が確認されました。
電車のカメラでホームから飛び降りる様子が確認されているので、自殺として捜査を進めているようです。
所持品から東京都内に住む20歳代の男性会社員とみられているようです。
公共交通機関である電車への飛び込み自殺は、後日鉄道会社から家族へ損害賠償請求があると言われていますが、実際どのくらいの賠償額になるのでしょうか?
そこで今回は品川駅ホームの横須賀線の人身事故で20代男性遺族への賠償額はいくらなのか探っていきたいと思います。
目次
【品川駅ホーム横須賀線人身事故】20代男性遺族への賠償額はいくら?

それでは品川駅ホームの横須賀線の人身事故で20代男性遺族への賠償額はいくらなのか探っていきたいと思います。
調べてみましたが、現状では品川駅ホームの横須賀線の人身事故による賠償額は判明していませんでした。
そこで、過去の事例を探ってみたいと思います!
鉄道事故裁判に詳しい弁護士の佐藤健宗氏は電車の人身事故における賠償額の実例を以下のように語っていました。
結論から言うと私が知る事例は数百万円単位。仮に増えても1000万円単位ではないかと推察されます。
出典:https://business.nikkei.com/atcl/interview/15/238739/112200273/?P=2
意外にも実例としては数百万円単位が多いようですね!
鉄道事故の賠償金、億単位というのは都市伝説なのでしょうか?
賠償額の内訳についてですが、以下の4つが考えられるとのこと。
- 車両の修理代があります。
- 遅延による払い戻し代
- 現場の清掃のためのコスト
- 他の鉄道会社やバス会社に払う振替輸送代
出典:https://business.nikkei.com/atcl/interview/15/238739/112200273/?P=2
つまり、合計の賠償額はケースバイケースで異なるということなんでしょうね。
一概にいくらというのはなさそうです。
佐藤健宗氏は、これまでに担当した実例についても語っていました。
例えば、昼に発生した鉄道事故で遺族から相談を受けたことがありますが、その時は、数百万円単位でした。さきほど挙げた賠償金の内訳に照らし合わせても妥当だと思われる額で、このケースでは遺族と相談した上で全額払いました。ただ、場所が首都圏で、ラッシュ時に生じた遅延で何十万人の足が止まったなら、損害額が1000万円単位になってもおかしくないとは思います。
出典:https://business.nikkei.com/atcl/interview/15/238739/112200273/?P=2
やはり、過去の実例では、数百万単位だったようですね!
佐藤氏は
「ラッシュ時に生じた遅延で何十万の足が止まった場合は、損害額が1000万単位になってもおかしくない」
と語っていました。
今回の品川駅ホームの横須賀線の人身事故によって生じた運行への影響を見てみましょう。
横須賀線と湘南新宿ラインが約40分運転を見合わせ、成田エクスプレスを含め27本が最大約40分遅れるなど、約6万3000人に影響した。
出典:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190403-00050235-yom-soci
遅延で足が止まった人数は、約6万3000人ということでした。
佐藤氏の意見と照らし合わせると、今回の事故(品川駅ホームの横須賀線の人身事故)で遺族への賠償額は数百万円というところではないでしょうか?
過去の電車の人身事故における賠償額の実例

他にも電車の人身事故における賠償額の実例を見ていきましょう!
調べてみましたが、電車の人身事故の賠償金を請求した実例はあまり公開されていませんでした。。
しかし、1件実例が見つかりましたので、その詳細をご紹介します!
2007年、愛知県大府市にあるJR共和駅で、認知症の男性がホーム先端のフェンスを開けて線路に降り、電車にはねられて死亡。その後、JR東海は遺族に対して損害賠償を請求して提訴した。
飛び込み自殺ではないこともあり、この件では遺族が裁判で争ったが、一審は家族側に約720万円の賠償を命じている(二審では、フェンスが施錠されていなかったことから、JR東海の責務も認めて賠償額が半分になった)。介護で疲弊する家族に対して過大な責任を負わせる判決だったが、最高裁まで家族は争い続けて、2016年3月1日にJR東海の逆転敗訴が確定する。
出典:https://www.jprime.jp/articles/print/8189
この事故は認知症の男性が誤って線路に降り、電車にはねられて死亡したという事件のようですが、最終的には720万円の半額を支払う結果となったようですね。
つまりこの1件に関しては360万円ということだったようですね!
先ほどの佐藤氏の証言とも一致していますね。
また別の弁護士は以下のようにも語っていました。
ただ、鉄道各社が全ての人身事故について、当人や遺族に損害賠償を求めているかというとそうでもないようです。
過去の裁判例を見ても、先ほどの認知症の事例を除けば、ほとんど先例が見当たりません。裁判に至る前に示談で解決するケースが多いことと、当人や遺族の生活状況や心情に配慮してあえて損害賠償を請求しなかったり、また、請求をしても相手に資力がなく無駄に終わったり、死亡事故の場合には遺族が相続を放棄して請求できなくなったりすることも原因ではないかと思われます。出典:https://www.excite.co.jp/news/article/Imedia_52585/?p=2
実際のところ、実例があまりないようですね。
示談や鉄道会社側の配慮、遺族の資力や相続放棄、等から損害賠償を求めない場合も多いようです。
公共交通機関である電車への飛び込み自殺では、数億円の損害賠償請求があるのかと思っていましたが、意外にも請求そのものがなかったり、請求があったとしても大抵の場合は数百万円の請求になるということのようですね!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は品川駅ホームの横須賀線の人身事故で20代男性遺族への賠償額はいくらなのか探ってみました。
もしかすると、損害賠償請求そのものがないということもあるかもしれませんし、賠償請求があったとしても数百万円になるかと思います。
ただ、こういう事故は本当に悲しいので、今後このような事故が起こらないよう心から願っています。